大学時代に日本酒の美味しさにはまり、兵庫県の酒蔵で一週間酒造りを体験しました。そこで、杜氏さん(酒作り職人)と寝食を共にし、酒造りという神秘的な仕事、日本酒の文化に感銘を受け、この文化は絶やしてはいけないものだと大変感動、尊敬したことを今でもはっきり覚えています。
そこから数年経ち、”全量純米酒を掲げる蔵のお燗酒”に出会ったことが人生の転機となります。それが、今回もお出しする「梅津酒造」のお酒です。こんなにお料理に合う温かいお酒があるなんて、と衝撃が走りました。
温かくしておいしいお酒はどんなお酒なのか、梅津酒造のお酒はどういう思いや考えで作られているのか、純米酒とは、純米酒が減った日本酒の歴史など、、書けばきりがありません(笑)。
知れば知るほど、日本酒、特に純米酒への敬意と愛が大きくなりました。また、米だけで作られる何も添加されていない純粋なお酒は、私のごはん作りの想いとも共鳴しました。
そんなこんなで、こんな素晴らしいお酒を知ってほしい、たくさんの方に知って飲んでもらうことが、素晴らしい蔵を守ることに繋がればと思い、せと果で日本酒を出すようになりました。
また、お燗してお酒を飲むことでアルコールの吸収が穏やかになるなど、実は身体にもよいことがたくさんあるのです。お酒のこと、蔵のこと、作ってる人のこと、お料理との相性、身体との関係など。私の知識はまだまだ微力ですが、知っていただくことが美味しいお酒との出会いのきっかけになり、家庭で当たり前にお燗酒が飲まれるようになったら嬉しいと思っています。