南台湾の肉粽(ちまき)
今年もご予約スタート!

粽をつくる。

南台湾の夏。

旧暦5月5日(2023年は6月22日にあたります)、台湾の農民暦でいう端午節には、行事食としてちまきを食べるという風習があります。

この日には、各家庭でも専門店でも、あらゆるところで自慢のお手製ちまきがお目見えします。

小宇宙食堂でも毎年、この端午のお祭りの時期に合わせて、特製の南台湾肉粽(マーツァン)をつくっています。
暑い季節だけの特別なメニューです。

共働きが一般的な台湾では、ふだんの食事は外食やテイクアウトで、ということが多く、キッチンを使うのはお湯を沸かすときくらい、なんて家庭も珍しくありません。

だから台湾の人々にとって、手料理といえば、お祭りの日、ハレの日のもの。

私にとっては、小さいころの思い出そのものです。

 

ふるさと南台湾の料理をつくるたび、季節の行事ごとに、母親たちが慌ただしく支度をしていた光景が、幼い記憶として甘くよみがえります。

夏のちまきも、そのひとつ。

親戚たちに囲まれて過ごした、田舎暮らしの日々。

暑い暑い6月、端午節にはおばちゃんたちがバタバタと大忙しです。

 

お米を浸水しなくちゃ。
角煮の下ごしらえをしたら、椎茸を煮付けて……

女性たちは、とめどなくお喋りをしながら、ひっきりなしに手を動かして。

子どもの私が覗き込むと、
「包んでみない?」
と、手渡された竹の葉。

だけど、小学生のちいさな手ではうまく整えられなくて、どうやっても形にならない。
お米がボロボロとこぼれ落ちて、大失敗したことを思い出します。

 

じつは、かなりテクニックの要る南台湾の肉粽。
まさか、大人になり日本に暮らすようになって、上手に包めるようになるなんて。
子どものころには思いもよらなかったことです。

 

端午の日には、ちまきのおすそ分けが嬉しかったもの。
いろんな親戚のおうちから、何種類ものお手製ちまきがごろごろと届きます。

 

ふだんは料理を作り慣れていないおばちゃんたちの粽は、
それぞれに、そして毎年いろんな味に仕上がっていて、
だけど、それはそれで味わい深くておいしかった。

 

父親たちはもっぱら辛口の美食評論家となって、食べ比べては一言。
結局、粽専門店がうまい、といつも父がつぶやいて。

 

粽づくりは、
そんな、台湾の、夏のはじまりの思い出と一体なのです。

ハレの日も。

日常も。

端午節の行事食である肉粽ですが、もちろん日常でもよく食べられています。

粽を包む竹の葉には防腐効果があり、そのまま器にもなりますので、
南台湾では、子どもたちの遠足やハイキングに持たせるお弁当としても人気。

 

冷めても、もっちりとした食感がまたおいしいのです。

 

また、冷凍保存ができるため、たとえば慌ただしい朝ごはんとしてもぴったりのメニューです。
ほかほかに温め直して、登校前、通勤前にたっぷりと腹ごしらえをしたら、
元気いっぱいに今日も出発!

もちろんお夜食や軽食としてもちょうどよく、
つまり、粽は、台湾っ子ならみんなが大好きな食べもののひとつ、というわけです。

今年も、

夏季限定で

つくります。

小宇宙食堂の肉粽は、
食養生の考えを取り入れ、消化のしやすい配合でオリジナルブレンドしたお米を使います。

ごろりとした神戸ポークの角煮、たけのこ、大豆、うずらの煮卵。
軸まで柔らかな台湾椎茸や、旨みの詰まった台湾干し海老。

農家さんこだわりの国産素材や、台湾の乾物……

何種類もの具材を、お米とともに竹の葉にぎゅうぎゅうに詰めます。

そして、大きな鍋で長時間、じっくりと煮てつくります。

 

おこわ自体はごくシンプルな味つけにしているので、竹の葉の芳しい香りも、それぞれの具材の旨みも、しっかりと堪能できます。

お口の中で重なり合うおいしさをぜひお楽しみください。

全国にクール便発送いたします。
または店頭でもお受け取りいただけます。
ご注文は、オンラインストアよりどうぞ。

甘酸っぱい、

引き立て役。

小宇宙食堂の肉粽には、自家製の台湾つけダレ「海山醤(ハイサンジャン)」を添えています。 

日本と同じ、島国の台湾。

年中温かく、海や山など自然も豊かで、食材にも恵まれています。

多くの食べものはフレッシュのままいただけるので、素材本来のおいしさを壊すことのないよう、台湾料理の特徴のひとつとして「うす味」であることは大切なポイント。

今回、粽の味わいを引き立てるつけダレとしてご紹介する「海山醤」は、読んで字のごとく、海の幸にも山の幸にもぴったりと合う、台湾の万能ソースです。

旬の食べものに添えれば、甘酸っぱいアクセントとなり、暑い季節でも食欲をそそる味わいとなります。

この「海山醤」、ちまきはもちろんですが、
いろいろな料理に合いますので、ぜひおためしいただきたいと思います。

シーフードとも相性がよいので、新鮮なイカや白身魚をボイルしたものに添えるのもおすすめです。

《蒸し器の場合》
凍ったまま、皮ごと蒸気の上がった蒸し器に入れ、強火で約20分間蒸してください。
※調理時間はご家庭の火力により多少異なります。

《電子レンジの場合》
皮ごと、ラップをかけて電子レンジで加熱してください。
(加熱時間の目安 500w/1個約3分30秒 600w/1個約3分)
※加熱時間は使用する機種により多少異なります。